大切な人との別れは、心の深い部分にぽっかりと穴を開けます。その悲しみは、時間だけでは癒しきれないこともあります。
「もっと話したかった」「伝えたいことがあった」— そんな想いを胸に抱えながら、日々を過ごしていませんか?
悲嘆療法とは
悲嘆療法(グリーフセラピー)は、喪失による深い悲しみをやさしく癒すための心理療法です。
亡くなった家族、友人、ペット…形は違えど、心に残る痛みを静かに受け止めていきます。
ヒプノセラピーで行う悲嘆療法の特徴
- 深いリラクゼーション状態(催眠状態)で、心の奥にアクセス
- 対話形式で「もう一度会う」感覚を体験
- 未完了な感情を表現し、癒す
実際の体験例
40代の女性Aさんは、最愛のお母さまを突然の事故で亡くされました。
「何も言えなかったんです。最後に“ありがとう”さえ伝えられなかった……」
そう語るAさんは、喪失感と後悔に押しつぶされそうな日々を送っていました。
ヒプノセラピーのセッションでは、深いリラクゼーション状態に入ったあと、“心の中の安全な空間”にお母さまの姿が浮かび上がってきたといいます。
彼女は涙を流しながら、
「ありがとう。産んでくれて、育ててくれて本当にありがとう」
と、心からの言葉をお母さまに伝えました。
その瞬間、お母さまがやさしく微笑みながら、
「ちゃんと伝わってたよ。あなたはずっと私の誇りだよ」
と答えてくれた気がしたそうです。
セッション後、Aさんは深く息を吐きながらこう言いました。
「ずっと胸につかえていた何かが、すっとほどけた気がします」
悲しみが消えるわけではないけれど、その想いを“形にする”体験が、心を癒す大きな一歩になるのです。
悲しみをなかったことにするのではなく
悲嘆療法は、悲しみと共に生きる強さを育てるプロセスでもあります。
思い出を封じ込めるのではなく、温かく抱きしめる方法を探していきましょう。
こんな方におすすめ
- 大切な人を失ってから、時間が止まったように感じる
- 後悔や罪悪感が消えない
- 涙をこらえる日々に疲れてしまった
まとめ
悲嘆療法は、喪失の痛みをひとりで抱え込まないためのやさしい選択肢です。
ヒプノセラピーを通じて、心に少しずつ光を取り戻すお手伝いができればと思います。
あなたの心が、今日より少しでもやわらかくなりますように。